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サービサーにより債権管理回収が行われるとき

 平成11年2月1日「債権管理回収業に関する特別措置法」通称サービサー法が施行されました。サービサーとは債権管理回収業者ということですがこれまで業としては弁護士にしか許されていなっかた債権回収業務を民間業者に厳しい審査の中許可解禁するというもので、金融不良債権の処理問題の対策として、また、前項の不動産の証券化を促進するための一環として制定されました。

 「債権回収業」とは、特定金銭債権について、これを譲り受けて訴訟、調停、和解その他の手段によって行う管理および回収または弁護士以外が委託を受けて行う法律事務に関する法律事務である管理および回収の営業と定義しています。今まで弁護士法72条、73条では弁護士以外が報酬を得る目的で法律事務を取り扱うことや他人の権利を譲り受けて訴訟その他の手段によってその権利を実行することを業とすることを禁じていました。

 特定債権は流動化の段階でSPCに原債権者から譲渡されますがSPCはこの特定債権からの収益を背景に証券を発行します。しかしSPCは「特定目的」しか行えないわけですし、不良債権の早期処理、資金調達のための資産流動化で、原債権者が資産を譲渡した後に依然その管理回収業に煩わされるということには問題があります。このようなことからサービサー法は制定されました。債権回収業の法務大臣による許可の申請などには反社会的勢力の排除など、債務者、債権者の保護に細心の注意が払われています。

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